7月1日は新宿区の猫なんでも相談会&ミニセミナーでした。
私が比較的はっきり地域猫活動を認識したのはH13年〜15年くらいのころだったかと思います。それはH13年に新宿区でにゃんにゃんセミナーが始まったことと、神田上水公園を含む地域が、東京都の飼い主のいない猫との共生モデルプラン事業の指定地域になったためです。私は愛猫家というよりは愛犬家のスタンスでした。
行政は縦割り構造のため、公園関係の行政部門からは「公園で猫に餌をやるから猫が来るんです」と言われてこう反論しました。
「ここは東京都のモデルプラン指定地域であり、公園内で管理されている猫の不妊手術は東京都が無料でしてくれたものです。」
私は東京都のHPからHALSプラン(第一次)をダウンロードし目を通していました。
時は流れ、ねこだすけの工藤代表に基本的なTNRのコツ、というより地域猫活動の方法を教わりながらバラバラだった個人の活動が新宿区長を名誉会長とする住民、ボランティア、行政の協働事業として位置付けられながら繋がっていったのがH20から。印象的なのは保護譲渡禁止、「可哀想」という言葉は禁句だったこと。もちろんまだ未熟だったボランティアが抜き差しならない状況に陥らないためのアドバイスでした。しかし私はこのころはまだ地域猫活動は相棒(その頃の)に任せており、自分はこんなアドバイスどこ吹く風で保護譲渡に専念していました。
さらに時は流れ、時代も変わりました。
区長からの委嘱を受けて幹事会メンバーとして活動しているボランティアは、各自が特色のある活動を始め、展開している状態です。
もちろん基本の基は変わらないのですが、みんな頭を使っています。
資金不足をどうするか、理解のない町会にどう食い込むか、各自で考えてなんとか成り立たせています。
猫算Tシャツを作って販売し(日本全国に発送しますよ)それで活動資金を得ている42825、誰か猫のことをやってもらえませんか?と担当者を探していた町会に飛び込み、その活動を確固たるものにしてしかも継続させている高田馬場南町会、町会というより歓楽街(おそらく日本一の)で地道に活動を続け、胸の痛むような子猫の姿を劇的に減らした歌舞伎町地域ねこの会、地元の住民や出張所を活動に巻き込んで生真面目な活動を続けている落合第一地域猫の会、などなど幹事会のメンバーは皆ハイスペックです。
他の活動者の批判をするのは簡単ですが、私はむしろ考え方がそれぞれだから学ぶものがある、と考えています。
そのテクニシャンの地域猫活動家たちの行動力と思考回路が、現在の、軸足が地につきすぎた保健所の力を大きく超えてきました。また工藤代表と時代的な齟齬が生まれてきたのも事実です。
続く